<JRC部> ~慈恵病院を訪問して~ 平成29年8月8日
今年は、「こうのとりのゆりかご」が熊本市にある慈恵病院に設置されて10年になります。私たちがこれから生きていく上で、ゆりかごの問いかける問題は決して他人事ではありません。そこで、実際に慈恵病院の蓮田先生のお話を聞くため、8月8日火曜日、JRC部のメンバー14名で慈恵病院へと出向きました。
慈恵病院とは、熊本県熊本市西区にある、キリスト教カトリック系の医療法人が設置・運営する病院です。この病院は、昔ハンセン病の患者を助けるためにドイツからやってきた5人の修道生によって建てられ、周りには、教会やマリア様の像がありました。慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」は、ドイツの「Baby Klappe(赤ちゃんポスト)」が始まりだということです。ゆりかごに預けられた赤ちゃんは養子縁組を希望する人のところへ行ったり、福祉施設など育てたりしますが、ドイツではまず、小児科で診察を受けた後、異常があった子は、教育された親に預ける方法をとったり、また預けられた日、性別、性別について書いたものを新聞広告に貼るなどしているそうです。いまだに、「こうのとりのゆりかご」についての問題はありますが、私たちは「預ける」という選択があることで救うことができた命が沢山あると考えます。母親だからといって、すべての人に母性が備わっているとは限りませんし、人それぞれの事情があります。実際、慈恵病院には「ゆりかごがなかったら、子を土の中に埋めていただろう」という人もいたそうです。「ゆりかご」は命を救う最後の‘‘とりで”です。また、私たちは東北や関東関西などからでも子供を預けにくる人はいるという話を聞きました。それは、悲しいことですが、母親の最後の愛情がもたらす行動であると思いました。
実際にお話を聞くことで知ることができたことが沢山ありました。私たちはもっと、「こうのとりのゆりかご」について考えて行動し、これからにつなげていきたいと強く思いました。蓮田先生の講話を決して無駄にせず、できることはなにか、身近なところからでも考えていきたいです。JRC部のモットーは「気づき・考え・行動する」ことです。‘‘知ったからには行動しないと、それは知ったことにはならない”を胸に、これうからも活動をし続けます。